まめの木塾の家庭学習についての考え方
「塾で勉強するから、家では勉強しない」
という考え方もあるでしょう。まめの木塾でも、そういったやりかたをOKとしていたことがあります。このやりかたは、ザクッと言ってしまうと「塾が勉強する場を提供する」ということです。つまり、勉強する場所を提供し、勉強する時間を拘束することで、勉強する環境を作り出すということなのです。
「塾に行かせていれば、その場では間違いなく勉強しているでしょう」 という、保護者の安心はあります。でもそれ、本当でしょうか? そして、それで学力はつくのでしょうか?
受け身の学習だけでは学力はつきにくい
一斉授業を何となく聞いていて、学習内容が身についていく子もいます。先生の言ったことがその場で理解できて、覚えられる子です。ただ、そうでない子が多いのも事実です。授業をただ聞いて、それだけで理解して習得できれば、ほとんどの場合、塾なんかいらないわけです。
先生が話していることを、ただ座って静かに聞いている
これは、学校や塾にとっては「いい生徒」で、困りませんが、本人に力がついているかは疑問です。学んだことを、自分の中に入れて、咀嚼して、そしてそれを繰り返す。それが大切なのです。つまり、復習や反復学習です。
一度授業や説明を聞いてそれっきりにしてしまうと、「忘却曲線」が示すように、覚えたことは、あっという間に、なかったことになってしまいます。
塾でできることの大半は家でできる
こういってしまうと、塾としては身も蓋もないですが、塾でできることの大半は家でもできます。小学生が夜遅くまで塾にいる必要はありません。反復学習はおうちでできるのです。
では、塾では何をするのか
一人では解けない問題を解けるようにすることです。
一人では解けない問題の、どこがわからないかを見極め、その上でできるだけ短い言葉でその子が理解できるように説明をし、再度解かせます。できるまでこれを繰り返します。
ポイントは「短時間」に、「子どもたちが主体となって理解できるように」です。
ですから、子どもたちが「わかりません」と言った時に、一から十まで先生が喋りまくって説明をするということはありません。
まめの木塾では、子どもたちに説明をしてもらいます。どんな問題で、どこまでがわかっているのかを子どもたち自身の言葉で説明をさせます。説明をしているうちに「あ。もうわかりました」ということもたくさんあります。先生がしゃべっている時間よりも子どもたちの頭と口と手が動いている時間をできるだけ長くして、子どもたちの頭を働かせたいと思っています。
家庭学習は能動的な学習です。
家庭学習は自分で能動的にやる学習です。
プランは塾で子どもたちと一緒に立てますが、勉強をするのは子どもたちです。だからやればやるだけ力がつくのです。
「自分で自分のための勉強をする」この習慣がつけば、この先の宝物になります。
まめの木塾では、こういった「能動的な学習をする」ことをお手伝いしたいと考えています。
「勉強しなさい」って言わなくてもいいお母さんお父さんに
家で勉強をする → わかるようになる → 勉強が楽しくなる → 成績が上がる→もっと勉強をする
まめの木塾ではこういった、いいループを作りたいと考えています。
とはいっても、低学年ではなかなか難しいので、その習慣作りのためには最初は保護者の方の協力が必要です。逆に低学年で習慣を作ってしまえばあとは「勉強しなさい」と言わないお母さんお父さんになることができます。
- 勉強する場所を「お子さんと一緒に」決める
- 勉強する時間を「お子さんと一緒に」決める
この「一緒に」というところがポイントです。それでも上手くいかないこともあるでしょう。その時は何かを変えてみてください。それも一緒に相談をしながら。あくまで押しつけではなく、子どもたちが主体的にやれるような方法を考えていきましょう。
高学年になると怒っても勉強しません。
小学生も3年生以上、高学年、そして中学生になれば、怒っても勉強しません。性格にもよりますが、どこかで管理をしての学習は続かなくなります。
高学年になって学習習慣ができていなかったら、今度は親や先生が押しつけるのではなく、必要を感じて自分で変えていかなくてはいけないのです。それは大変なことです。ダイエットや禁煙に例えてみてください。「わかっているけれど、やめられない」「わかっているけどできない」と、大人でもできないことはたくさんあります。それに対して怒られた時にやる気が出るでしょうか。
ですから、保護者のかたには、お子さんができなかったことに罰を与えたり、怒ることをやめて、応援団になってほしいと考えています。怒ることも叱ることもあってもよいですが、できるだけ短い言葉で、これを言うと子どもが勉強するだろうか、自分だったらどうだろうか、ということを考えて冷静に対応していただきたいと考えています。
家でどれくらい勉強すればいいの?
家庭学習の学習の目安は、
- どのようなお子さんが
- いつまでに
- どのようになることを目指すか
によって、変わります。
例えば、中学受験をする場合と、学校の成績を少し上げたい、という場合でも違いますし、まったく家庭学習をしてこなかった子と、1日1時間はやってきた、という子では違います。
まめの木塾では、長い時間机に向かうことを目指していません。「できる限り短い時間」で「必要なことができるようになる」ことを目指しています。
ですから、一律に「○時間」ということはできませんので、個別に目安をお話しします。
家庭学習をする習慣は、一生の宝になります。嫌にならず、上手に家庭学習に取り組めるように、ご家庭と協力しながらすすめていきたいと考えています。わたしたちもお子さんの応援団です。(2017/3/20)